2012/04/13

名阪国道を見習って高速道路を完全無料化すべき

民主党はマニフェストを守って高速道路完全無料化を断行せよ。中途半端な値下げや社会実験と完全無料は似て非なるものです。

高速道路を無料化するべき理由を、名阪国道(まるで高速道路のような無料の道路)を例に説明します。

1.インターチェンジ

高速道路を無料化すると、ICを安く数多く作ることができます。名阪国道には県道ばかりか農道と交差する所まで、ICが至る所にあり、生活道路としても有効に利用されています。無料だと料金所が要らないので、安く簡単にICが作れるからです。

有料だと料金所に交通を集中させなければならないので、複雑なICを作る必要があり、広い土地も必要だし、当然建設費も膨大になります。高速道路が無料になれば、ICは単純に出入り口を作るだけでいいので、簡単なスロープの出入口で十分です。同じ予算でICを大幅に増やすことができます。ICを市町村の境界に作って、2つの町の名前を合わせたような変な名前のICにする必要もなく、1つの市町村に複数のICを設置することができるでしょう。

2.サービスエリア

一旦高速を降りると料金が高くなるから、天下りサービスエリアが流行り、サービスエリアのガソリンスタンドが割高なのです。

名阪国道の沿線には、関ドライブイン、伊賀ドライブイン、上野ドライブイン、道の駅針TRSなど、多くの民間のサービスエリアがあります。宇佐美などのガソリンスタンドも多くあります。

高速道路は一旦降りると料金が高くなるので、仕方なく天下りのサービスエリアを使いますが、 無料になれば、ICごとに民間のSAが出来てくるでしょう。また、高いサービスエリア併設のガソリンスタンドを利用する必要はなく、ICの周辺にある安い民間のガソリンスタンドが使え、競争が生まれればサービスエリアのガソリンスタンドも安くなります。

小腹が空いても喉が渇いても、高いSAで買わなくても、一旦高速を降りてコンビニやスーパーに行けばいいのです。

西名阪の香芝IC周辺にはラブホテルが無数にありますが、これは香芝が定額料金の境界となっていて、香芝で降りても料金が変わらないからということもあるかも知れません。

3.並行一般道

高速道路が有料だから、並行する一般道の改良やバイパス建設が必要になり、二重投資になります。無料ならば並行する一般道の改良は必要最低限でいいので無駄遣いが減ります。

さらに、高速はガラガラなのに一般道路が渋滞するからという理由で、一般道路が改良されるのは税金の無駄です。高速道路が無料なら、一般道が渋滞なら高速へ、高速が渋滞してきたら一般道へ降りればいいのです。無料化でICも増えます。

名阪国道には並行して国道25号線が走っていますが、いまだに1.5車線の部分も多くあります。しかし、少し走れば名阪国道に乗れるので、地元住民は特に困っていません。もし名阪国道が有料ならば、並行する二桁国道25号線は、今頃は片側2車線の立派な道路になっていて、無駄な税金が使われていたことでしょう。

4.料金所

料金所がなくなれば、料金所が原因の渋滞はなくなります。料金所が原因の事故もなくなります。料金収受員の人件費も不要となります。料金収受システムの開発費もいりません。

5.土地買収

無料道路と有料道路では土地の買収単価が違います。また、無料道路の方が地主が買収に応じやすいのです。

名阪国道では、建設時に有料化検討と新聞に出たとたんに、土地買収が停滞したことがありました。

6.ETC

無料化で天下りETCは不要となります。ETC利権はなくなります。

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一番の無駄な例は、東名阪自動車道の亀山ICと、伊勢自動車道の伊勢関ICを直結する「亀山直結線」でしょう。亀山~関が名阪国道で無料だったので作られた、高速道路が無料ならば建設不要だった豪華道路です。

下の図は、東海環状自動車道の大安ICの完成予想図です。高速道路が有料だと、料金所のある立派なY型のインターチェンジが必要で、並行する一般道の国道365号線も4車線化されることになっています。

一方、高速道路が無料であれば、料金所が不要のため、単純なダイヤモンド型のICで済みます。IC1箇所あたりの建設費も安くなるので、その分ほかにも多くのICを作ることが出来て交通も分散され、簡素なICでも大渋滞しません。並行一般道路の4車線化も必要なくなるのです。

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値下げでも物流コスト削減や利用拡大は期待できるでしょう。しかし、上に書いたことは中途半端な値下げや社会実験では不可能。完全無料化して初めて出来る事なのです。

高速道路が無料ならば、並行一般道路を含めた建設費も維持費も大幅削減できます。経済活性化で税収も増えます。無料化の予算は優秀な役人に捻出させればいいのです。国民がお金の心配をするのは財務省広報メディアのおかげ、ナンセンスです。



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